座長からのメッセージ
不動産WGでは、不動産・インフラ投資を通じて、環境・社会・経済への貢献と長期的な投資リターンが両立する(Doing well by doing good)との考え方を、実例を示しながら普及していきたいと考えています。不動産等は実物資産であるため、照明のLED化等による省エネや、気候変動により激甚化する水害への対応、良好な室内・室外環境の整備による人の健康・ウェルビーイングの向上、建物がもたらす地域社会・経済への貢献等、環境・社会面のメリットが目に見えてわかりやすいという特徴があります。
国際社会では、パリ協定とSDGsの達成に向け、CO2排出の4割弱を占める不動産セクターの貢献が大いに求められています。これを受け、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)等では、環境・社会・経済にポジティブなインパクトを与えると共に市場水準のリターンを確保する「ポジティブ・インパクト投資」が提唱され、国内でも国土交通省から「社会的インパクト不動産」の実践ガイダンスが公表されています。こうしたグローバルを起点として国内にも普及しつつある動きを加速させるため、署名機関のみなさんに参考になるような不動産ESG/インパクト投資の事例共有や今後の方向性の議論を行ってまいります。
ローカルに目を向ければ、人口減少・高齢化が進む中での地方創生、インフラ・公共施設の軽量化と市民サービスの両立などの困難な課題を抱える一方、産業としての再生可能エネルギー、更なる省エネルギーの可能性、観光資源活用と地域ブランド創出(場所文化価値への気づき)、既存ファシリティ・インフラの有効活用など、ESG投資・脱炭素経済へのパラダイムシフトの中で、ローカルコミュニティは新たな可能性を秘めていると考えます。地域循環型経済、場所文化、社会的包摂、人とコミュニティの健康といった価値観を軸に、国内外の事例・手法から学び、その可能性を共有・発信していきます。
このように、グローバル・ローカル双方の視点から、不動産・インフラのESG投資を中心に、皆さまと議論し、推進していきたいと考えています。
不動産ワーキンググループ共同座長
CSRデザイン環境投資顧問 株式会社 代表取締役社長
堀江 隆一
第一生命保険 株式会社 不動産部長
堀 雅木
※「環境不動産WG」は2024年5月14日付けで「不動産WG」に名称変更しました。
(2024年5月22日更新)
2024年度活動方針
・不動産のESG(脱炭素、レジリエンス、健康・ウェルビーイング等)に関するパフォーマンスやインパクトを見える化し、不動産投資による社会的インパクトの創出および不動産価値への社会的インパクトの反映を目指す。
・これまで同様、グローバル動向と国内の施策や事例を参加者と共有しながら、脱炭素やSDGs達成を見据えたローカルでの不動産投融資、まちづくりを議論する。
・特に本年度はTNFDの観点からも注目が高まる都市緑地にも焦点をあてる。
ワーキンググループ活動情報
2024年度
2024年9月13日 | 都市緑地セミナー |
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2024年12月3日 | 第10回 不動産ESGセミナー 2024 「未来の不動産価値の可視化と実装 ~Visualization and Materialization of Future Real Estate Value~」 |
2023年度
2022年度
2022年8月31日 | リアル・オンライン同時開催「ESGの時代に求められる都市・建築・ワークプレイス」 |
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2022年11月21日 | 2022年度不動産ESGセミナー 「持続可能な社会に向けたわが国不動産におけるESG取組の潮流 ~GRESB 結果発表とESGへの取組の最新動向~」 |
2021年度
2020年度
2020年度 第1回/2020年8月26日 | オンラインセミナー<ローカルの視点>地域における金融機関とまちづくりの接点 |
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2020年度 第2回/2020年12月18日 | オンラインセミナー<グローバルとローカルの視点>国際的なインパクト評価手法の解説と日本・ローカルにおける適用可能性 |
2020年度 第3回/2021年3月12日 | オンラインセミナー「コロナ禍後のワークプレース・不動産に求められる役割」 |
2019年度(令和元年度)
2019年度 第1回/2019年10月4日 | 今後のWG活動について |
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2019年度 第2回/2019年10月9日 | 不動産ESG投資セミナー |
2019年度 第3回/2020年2月12日 | セミナー「ローカルビジネスにとってESG投資とは何か~事業サイドから見たローカル不動産事業のリアル~」 |
2018年度(平成30年度)
2018年度(平成30年度)第1回 | セミナー「都市・街でSDGsをカタチにする~エネルギーの面的マネジメントと街づくり~」 |
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2018年度(平成30年度)第2回 | セミナー「不動産投資、事業用不動産の運用データを計測し、ベンチマークするArc」 |
2017年度(平成29年度)
2017年度(平成29年度)第1回 | 環境不動産ワーキンググループ |
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2017年度(平成29年度)第2回 | 既存ビルへのLEED O+M認証適用によるエネルギー性能と快適性向上の両立 |
2016年度(平成28年度)
2016年度 (平成28年度)第1回 | 自然資本の活用、自然資本活用の契機となる観光圏、循環型グリーン経済が生み出す地方創生 |
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2016年度(平成28年度)第2回 | GBJ春のシンポジウム (GBJとの共催) |
2015年度(平成27年度)
2015年度(平成27年度)第1回 | コンパクトシティ、中心市街地のまちづくり |
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2015年度 (平成27年度)第2回 | エリアマネジメント/まちづくり |
2014年度(平成26年度)
2014年度(平成26年度)第1回 | 既存ビルにフォーカスした環境性能評価とファイナンスへの適用 |
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2014年度(平成26年度)第2回 | 持続可能な不動産の視点と、少子高齢社会問題の視点からの「地域の持続可能性」へのアプローチの可能性、課題を考える(持続可能な地域支援WGとの共催) |
2013年度(平成25年度)
2012年度(平成24年度)
2012年度(平成24年度)第1回 | 環境不動産に関する認証制度・指標 |
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2012年度(平成24年度)第2回 | 用途変更による不動産の有効活用について/改修資金のファイナンスについて等 |