ほっくー基金北海道生物多様性保全助成制度
─株式会社北洋銀行─
概要
「ほっくー基金」は、2010年に設立した、北海道の生物多様性保全に取り組む人々や団体を応援する基金。2017年11月より公募制とし、道内の希少種保護や生息環境の整備等に取り組む様々な団体への助成制度となっている。
基金の主な原資は「ほっくー定期預金」で、顧客が当定期預金にお預け入れた残高の0.01%相当額と、満期案内不発行による郵送料相当額を北洋銀行が基金に拠出することにより、顧客は間接的に「ほっくー基金」に参加し、北海道の生物多様性保全に貢献することができる。さらに、「ほっくー定期預金」は環境配慮型通帳を採用しており、通帳の素材に地球環境に配慮した紙クロスと植物由来成分のインキを使用してリサイクル適性を向上させたほか、塩化ビニールを用いない磁気テープを採用することで廃棄適性も向上させている。
定期預金の他にも、北海道の生物多様性保全に道民が一丸となって取り組めるよう、「ほっくー基金」の専用寄付口座を設けている。寄付は各営業店の窓口で、振込手数料無料で受付しており、個人から法人の顧客まで広く協力を募っている。
実績
2020年度は20団体へ690万円を助成しており、ほっくー基金設立以来、合計6,690万円(延べ107先)を助成してきた。助成先の団体には、他で実施している寄付と比べてまとまった金額が受け取れる点、資金使途に厳しい縛りがない点等が好評で、多くの団体から申し込みを受けている。
該当原則
原則1 原則2 原則3 原則4 原則6 原則7
(原則についての説明はこちら)
選定理由
- 北海道という特有の地域において自然・環境に関する課題を的確にとらえ、本基金ではこれまで107件もの助成実績を通じて生物多様性への取組を続けており、グローバルな議論に先駆けた環境問題への真摯な取組みとして評価できる。
- また地元北海道大学との連携により認定ベンチャーに対するSDGsファンドからの支援実施をするなど、地域の持続性に貢献する姿勢も評価できる。
- 2021年にTNFD(Task Force for Nature-Related Financial Disclosure:自然関連財務情報開示タスクフォース)が本格的に稼働することなどから、今後は気候変動問題と並び、生物多様性についての議論が深まることが予想される中で、「地域の振興と持続可能性の向上の視点」に立った先進的な取組として運営委員長賞に選定する。