東日本大震災復興支援を目的とし活動するNPO法人「ジャパン・プラットフォーム」への募金受付窓口として、銀行口座を開設するほか、イオン銀行ATM募金メニューに専用ボタンを設置しています。
また、支援活動と自社役職員の意識向上を目的とし、特定非営利活動法人「ザ・ピープル」の協力のもと、農業放棄地を活用し、農業の再生と地域の雇用を生み出すことを目的とする「コットン・プロジェクト」に賛同し、綿花栽培の収穫ボランティアに参画しています。
甚大な災害に対する継続的な支援活動
事業活動を通じた募金受付活動
クレジットカード決済に応じてたまる「ときめきポイント」の交換メニューにおいて、視覚障がい者のための支援活動を行う「日本点字図書館」、国土緑化運動を推進する「緑の募金(国土緑化推進機構)」、地球環境保全活動を行う「WWFジャパン」への寄付受付を実施しています。
気候変動対策に関連するサービス
気候変動によってどのような事業リスクが考えられるか分析し、中長期的な気候変動の緩和・適応戦略の策定をサポートする気候変動リスク分析や、企業の国内外拠点について、気候変動や人口増加を踏まえた将来の水リスクを定量評価する『水リスク簡易診断』といったサービスを提供しています。
https://www.irric.co.jp/risksolution/sustainability/index.php#sustainability_04Cont
SDGs取組評価支援
地域金融機関向けに、お客様企業のSDGs取組状況を評価するためのフレームワークの開発など、企業のSDGs取組を促進するサービスの開発を支援しています。具体的な評価項目には、環境に関する事項をはじめとして、人権・労働、組織体制などの項目を含んでいます。
https://www.irric.co.jp/risksolution/sustainability/index.php#sustainability_02Cont
資源管理型漁業の推進
農林中央金庫では、JF(漁業協同組合)グループの一員として、JFグループが行う資源管理型漁業へのさまざまな支援を行っています。
“獲る”から“育てて獲る”へ。JFグループにおいても、資源管理活動として、漁業者の間では、漁獲量を決める、産卵場を禁漁区にする、漁具や漁法を制限し小さい魚は獲らないなど、さまざまな取組みを行っています。また、稚魚や稚貝を育てて放流するなど、資源回復に向けた積極的な取組みとして、「資源管理型漁業」を全国各地で実践しています。
さらに、JFシェルナース(貝殻魚礁)を設置して、稚魚のえさ場、隠れ場、保護育成場や産卵場などを作り、資源の回復と貝類養殖の副産物である貝殻のリサイクルに取り組んでいます。そのほか、藻場の造成・干潟の耕耘など、将来に資源を残すためのさまざまな取組みを行っています。
【特徴】
次世代が安心して持続可能な漁業を担う環境を整備する取組みであること。
再生可能エネルギーに関するコンサルティングの提供
太陽光発電事業の企画・設計段階において、計画の妥当性、災害リスクに関する各種評価サービスを提供してします。風力発電設備に関しても、事故リスク評価の支援などのサービスを行っています。また、金融機関の職員や顧客に対する再生可能エネルギーセミナーの講師派遣も行っています。
上記サービスの提供により、再生可能エネルギー市場への資金供給の円滑化に貢献しています。
https://www.irric.co.jp/risksolution/sustainability/index.php#sustainability_07Cont
生物多様性総合コンサルティングの提供
原材料調達や事業所の土地利用をはじめとする生物多様性リスクに関するマネジメント体制の構築、リスク評価、ソリューションのサービス提供を実施しています。
また、企業が自らの事業所等を活用して、自治体や地域のステークホルダーと協働しながら生物多様性保全に取り組むための、緑地保全・活用コンサルティングを提供しています。
https://www.irric.co.jp/risksolution/sustainability/index.php#sustainability_06Cont
ESG投資対応パッケージの提供
ESG投資への適切な対応は、企業の経営層にとって喫緊の課題となっており、当社では2017年にESG投資対応のためのサービス提案パッケージを開発しました。この中で、企業の現状でのESG対応度を簡単に診断するESG診断、ESG戦略策定支援などのサービスを提供しています。
また、”153-FY2021-03”で紹介した生物多様性総合コンサルティングなど、お客様のニーズに応じて個別の環境テーマに関するサービスなどと合わせて提供することが可能です。
https://www.irric.co.jp/risksolution/sustainability/index.php#sustainability_01Cont
国産材利用拡大にかかるサポート
森林には、国土の保全、水源の涵養、地球温暖化の防止等の多面的機能があり、国民生活や国民経済に貢献しています。この森林の多面的機能が持続的に発揮されるためには、適切な森林の整備に加え、成熟した木を木材として利用していくことが必要です。
JForestグループは、国産材の利用拡大に取り組んでおり、当金庫も、木材の流通・販売体制の構築について積極的に取り組んでいる森組・森連に対する資金メニュー提供等を通じてJForestグループの取組みに対する支援を行っています。
また、積極的に国産材を利用してもらうためには、森林の多面的機能や日本の森林資源の現状、ひいては素材としての木の良さを地域住民を含む国民に広く知っていただくことが重要だと考えています。
そのため、当金庫では、国産材利用の大切さに対する理解醸成および国産材利用拡大への寄与を目的に、全国各地の森林組合、連合会と連携した木育活動や木製品寄贈等の活動に取り組んでいます。
2020年度は、47県域57件の活動に対して助成を行いました。
日本の林業が抱える課題を解決するためには、森林組合などの川上、製材・加工・流通の川中、エンドユーザーに近い川下に至るまで、さまざまな企業・団体が集うプラットフォームをつくり、課題解決に取り組んでいくことが必要です。そこで当金庫は、2016年、国産材を主体に広く木材利用の拡大を目指す「ウッドソリューション・ネットワーク(WSN)」を設立しました。WSNには、林業生産者団体や、木の加工・流通に従事する製材会社、商社、ゼネコン、ハウスメーカー等、木に関わる31社・団体(2020年6月現在)が参画。伐採・搬出から製材・加工、流通、消費に至る「木」の付加価値を創るウッドバリューチェーンを確立し、木材の需要拡大、さらには林業および関連産業の活性化と地域振興につなげていくことを目指し、取組みを進めています。
【特徴】
次世代に森林を残していくための取組みであること。
日本農業経営大学校
当金庫は、一般社団法人アグリフューチャージャパンのメインスポンサーとして、同社団が運営する日本農業経営大学校およびセミナー事業への運営サポートを通じて、次世代の農業経営者育成を後押ししています。
日本農業経営大学校では2013年4月に開校して以来101名が卒業し、全国で就農しています。学生は農林中央金庫品川研修センターのワンフロアにある校舎で勉学に励んでいます。
また、行政や大学と連携したセミナーを開催するとともに、農業ビジネスの創造や発展を考えている首都圏で働く社会人を対象とした夜間セミナー(トワイライトセミナー)を開催しています。
【特徴】
社会の期待に応え、日本農業の明日を切り拓く人材を輩出する取組みであること。
農中森力(もりぢから)基金
森林は、農林水産業の持続的な発展に資することに加え、地球温暖化防止や水源涵養、木材生産等の多面的機能の発揮が期待されています。一方で、戦後に植林された人工林が成熟期を迎えつつあるなかで、林業経営意欲の低下等から間伐等の手入れが放棄され、その多面的機能の発揮に支障を来すことが危惧されています。 農林中央金庫では、荒廃の危機にある民有林の再生を通じて、森林における多面的な機能の持続的な発揮を目指す活動への助成を行うため、2005年に「森林再生基金(FRONT80)」を創設し、2013年度までの9年間に52の事業を選定し、助成を行ってまいりました。 2014年度には、後継基金として「農中森力基金」(期間5年、総額10億円規模)を創設。2014年~2020年度の7年間において、229件の応募があり、このなかから56件の事業を選定。1,200百万円の助成を行いました。本基金では、森林施業の今日的課題の一つである「施業集約化」や「搬出間伐等」の取組みをさらに加速化させるため、荒廃林の再生事業のなかでも、特に、地域の模範になり、高い波及効果が見込まれる事業や先進性のある事業に、重点的に助成を実施し、地域の中核を担う林業事業体(非営利の法人)の事業実施態勢の整備をサポートします。 さらに、事業実施に際して、専門家の派遣による事業完成に向けたサポートと、その成果の発表会を開催する「フォローアップ事業」を行っています。 「農中森力基金」は2018年度に終了予定でしたが、森林経営管理法(新たな森林管理システム)の開始、森林環境税・森林環境贈与税の導入等森林・林業を巡る情勢に鑑み、当基金の助成により実施される施業集約化等の取組みはさらに重要になるとの考えから、2019年度以降についても当基金の対象事業を一部拡充(間伐等を行っても再生が困難と見込まれる森林の更新)のうえ、これまでと同様の枠組みで、5年間継続することとしています。 【特徴】 地域の中核を担う林業事業体をサポートし、地域内外への波及効果を期待していること。
農林水産業みらい基金
農林水産業と食と地域のくらしへの貢献に向けて、当金庫が基金拠出を行い、2014年3月に一般社団法人農林水産業みらい基金(以下、「みらい基金」)を設立しました。
本基金は、以下3点を目的とした事業を推進し、農林水産業者による創意工夫あるチャレンジ等をサポートし、地域とともに歩んでいけるよう取り組んでおります。
① 農林水産業の持続的発展を支える担い手への支援
② 農林水産業の収益力強化に向けた取組みへの支援
③ 農林水産業を軸とした地域活性化に向けた取組みへの支援
2020年度、みらい基金では、創意工夫にあふれた取組みで、直面する課題の克服にチャレンジしている地域の農林水産業者への後押しとして8件の助成対象事業が採択されました。
みらい基金の社員である農林中央金庫は、JA、JF、JForestグループの一員として、みらい基金が展開する農林水産業みらいプロジェクトを応援してまいります。
【特徴】
農林水産業、ひいては地域の「未来」をサポートする取組みであること。
海の環境保全活動
周囲を海に囲まれた日本。海がもたらす恵みを誰もが享受してきました。地球温暖化や海洋汚染による生態系への懸念。当金庫は、JF(漁業協同組合)グループの一員として、日本の食を守るためにも、漁業者をはじめ浜のみなさまと連携し、海の環境保全活動にさまざまな支援を行っています。
漁業者は、環境や生態系を守り育て、漁業生産を維持するために、藻場づくりや干潟の管理等に努めています。そのため、JFグループは本来業務として「資源保護や管理」「害敵生物の駆除」「種糸やプレートによる藻場造成」「干潟における二枚貝や稚貝の移植・放流」「サンゴ礁域における赤土などの流入防止対策」など、さまざまな環境保全・再生活動を行っています。
さらには、JFの女性部や青壮年部を中心に、漂着したゴミ等の回収・清掃を行う「海浜清掃」や、森を守ることを通じて豊かな海づくりを目指す「植樹活動」などにも取り組んでいます。また、天然油脂を使った肌にやさしく自然環境に負荷も少ない石鹸のオリジナルブランド「わかしお」の使用運動に取り組んでいます。
【特徴】
次世代が安心して持続可能な漁業を担う環境を整備する取組みであること。
食農教育応援事業
子どもたちの農業や食料に対する理解を深め、地域の発展に貢献することを目的とした「食農教育」に対し助成を行っています。農業や食料について学習するための教材本の贈呈や、地産地消の観点から地場農産物を給食メニューへ取り入れる取組み、料理教室の開催などを支援しています。2020年度は全国の小学校に教材本130万冊を贈呈しました。
【特徴】
次世代向けの取組みであること。
サステナビリティ・リンク・ローン
投融資先の経営戦略上の環境・社会課題解決に向けた取組みを促進するとともに、中長期的な企業価値向上をサポートすることを目的として、2020年5月より、サステナビリティ・リンク・ローンの取扱いを開始しました。本商品は、投融資先の経営戦略に基づくサステナビリティ目標を踏まえてサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下「SPTs」)を設定し、貸付条件と投融資先のSPTsに対する達成状況を連動させることで、投融資先の目標達成に向けた動機付けを促進するものです。環境・社会の面から持続可能な投融資先の事業活動および成長を支援することを目指します。
【特徴】
貸付条件と投融資先のSPTsに対する達成状況を連動させていること。
グリーン・ローン、ソーシャル・ローン、サステナビリティ・ローン
投融資先の経営戦略上の環境・社会課題解決に向けた取組みを促進するとともに、中長期的な企業価値向上をサポートすることを目的として、2021年4月より、グリーン・ローン原則等に準拠した資金使途限定のローン商品としてグリーン・ローン(環境配慮事業)、ソーシャル・ローン(社会配慮事業)、サステナビリティ・ローン(環境配慮事業かつ社会配慮事業)の取扱いを開始しました。環境・社会の面から持続可能な投融資先の事業活動および成長を支援することを目指します。
【特徴】
環境配慮事業、社会配慮事業など資金使途を限定していること。
未来世代の健全育成のための取組み
絵本の読み聞かせを通じて生まれる子どもの「なぜ?」「どうして?」は、子どもの情操を育み、考える力や社会性を養うといわれています。セブン銀行は2005年から「森の戦士ボノロン」に協賛し、全国のセブン-イレブンなどのグループ各店舗やセブン銀行の本店等で「森の戦士ボノロン」の無料絵本を配布しています(偶数月に発行、年500万部程度)。また絵画コンクールや写真募集など誌面を通じた読者とのコミュニケーション促進や、従業員による大型絵本を使った読み聞かせ会の開催や、市民の読み聞かせ活動を支援する取組みなども行っております。
2011年からボノロンがデザインされた社会貢献型キャッシュカードを発行しています。このキャッシュカードを1枚発行するごとに、100円をセブン銀行が拠出し、全国の児童館に絵本『森の戦士ボノロン』を特別編集して寄贈する活動を継続しています。2020年度は全国2,692カ所の児童館に絵本を寄贈いたしました。
環境問題への取組み
CO2排出量削減のため、第4世代ATMの導入を進めています。2019年9月より導入を開始した第4世代ATMは、第3世代ATMに対して消費電力量を約40%削減しています。これを約25,000台のATMで算出すると、年間で約10,000トン※のCO2排出量削減になっています。お取引きがないときは常に省エネモードにしているなど最新技術を積極的に導入しております。
※ CO2排出係数を0.000500t-CO2/kWhで換算
また、ATMの現金輸送回数を削減することで、CO2排出量を削減しています。ATM内の現金を維持するためには、警備会社が現金を車両で輸送する必要があります。警備会社では、ATMの利用状況を1台ごとに分析することで、現金輸送回数を減らしています。また、セブン-イレブンの売上金等をATMに入金することで、ATM内の現金がまかなわれ、安定稼働と効率運用を実現しています。この取組みは、セブン-イレブン店舗の運営にとっても、店外のATMや銀行に行き入金する手間が省け効率化につながっています。このような工夫を重ねて、稼働率99.98%を実現しながらも、ローコスト運営をしています。
循環型社会を目指すため、ATMは設計段階から、リサイクル素材の導入やメンテナンスしやすい構造などを積極的に採用しています。不具合が起きた場合は、パーツごとの取替えやメンテナンスを行い、長く使えるような工夫も取り入れています。
セブン-イレブン店舗の改装や閉店によるATMの入替えや撤去などが発生した際には、使用していたATMは回収し、まだ使用できる機体はメンテナンスを行ってリユースするほか、パーツ単位でも再利用を行います。再利用できない古くなったATMは、リサイクル業者を通じて再資源化し、リサイクル率約100%を達成しています。
「ATM音声ガイダンスサービス」認知向上への取組み
セブン銀行では、視覚障がいのある方にも安心してATMをご利用いただけるよう、音声案内を聞きながらボタン操作だけで入出金ができる「音声ガイダンスサービス」を提供しています。このサービスが広く認知、活用されるための活動として2019年11月には、「日本点字図書館オープンオフィス※」にて音声ガイダンスサービス体験会を行いました。ATM操作へのハードルを取り除くことを目的に視覚障がいのある方やご同行の方に実際にATMに触れていただき、音声ガイダンスを聞く体験をしていただきました(2020年以降は新型コロナウィルス感染防止のため見送り)。誰もが活躍できる社会づくりを目指し、関係各所との連携を図りつつサービスへの認知を向上させるとともに、今後も誰もが使いやすいサービスの提供に努めていきます。
※ 社会福祉法人日本点字図書館での視覚障がい者向け施設公開イベント
マテリアリティの策定とサステナビリティ推進体制
2019年、事業活動を通じ社会課題・環境問題の課題解決に取組むため、5つの重点課題(マテリアリティ)を策定しました。策定までのプロセスは、株主・投資家へのアンケートの実施や社会的要請、有識者を交えた講演会と対話などを積み上げ、経営層と従業員によるディスカッションを複数回行い課題を整理し、優先度の高いテーマを重点課題に選定しました。
2021年4月にはCSR推進体制からサステナビリティ推進体制へ移行すべく、サステナビリティ推進基本方針を制定。またサステナビリティ委員会は多様な意見が取り入れられるよう外部有識者の方にも参加いただき実効性の高い委員会へと生まれ変わりました。委員会では、サステナビリティ推進に関する重要事項の協議や、社会課題・環境問題の解決の取組み状況の評価等を実施します。