活動内容

平成30年度(2018年度)環境大臣賞 総合部門

金融サービスを通じたSDGs達成への貢献~SDGs推進関連商品の開発・普及~
─株式会社りそなホールディングス─

概要

りそなホールディングスは、2018年11月に「2030年SDGs達成に向けたコミットメント(Resona Sustainability Challenge 2030)」を公表し、環境・社会課題の解決に資する取組を積極的に推進。以下の3商品をはじめとした金融サービスの提供を通じ、法人・個人のお客さまや、社会に向けた働きかけを広く行っている。

 

全国版CSR私募債(日本万博・SDGs応援ファンド、SDGs推進ファンド)

  • 企業の借入額(私募債発行額)の1%相当額を、発行企業が指定するSDGs関連団体に、銀行負担で寄付する商品。資金調達とともにSDGs推進に貢献できることが特徴。
  • 集められた寄付金の使途は、ASEANにおける薬剤耐性菌の拡大防止(inochi学生プロジェクト)や、一人親世帯の子ども達へのトップアスリートによるスポーツ教室の開催(アスリートソサエティ)など多岐に亘る。外務省・日本ユニセフ協会による全国約120万人の中学3年生全員にSDGsの副教材を配布する事業では、制作・送付にあたり、本ファンドによる寄付金を活用。
りそな/埼玉りそなSDGsコンサルファンド
  • CSR調達の観点から、SDGsに関する中堅中小企業の経営課題等を洗い出す無料コンサルティング付融資商品。コンサルツールとしてグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)サプライチェーン分科会が大企業約60社の意見を集約して制作したCSRアンケート、「共通SAQ」を利用。りそな総合研究所は、アンケート結果をもとに、SDGsの啓発と課題解決に向けた助言等、フィードバックを実施。これにより企業のSDGsに対する取組を後押しする。
  • SDGsの重要性に反し、大企業に比較してSDGsに対する認知度が低い中堅中小企業を対象とし、更にコンサルティング料を無料とした包摂性ある商品。また、コンサルティング後に企業が具体的な一歩を踏み出しやすいよう、多くの企業にとって関心の高いサプライチェーンに関わるコンサルティング内容とした。

 

日本中小型株式ファンド「ニホンノミライ」 
  • 徹底したリサーチのもと、成長期待の高い市場へ参入する企業に先行投資する投資信託。特に持続的かつ安定的な成長が期待できる、SDGsに規定されているような『社会的な課題解決』に取組む企業に着目。最低1万円という小口から投資できるようにすることで、より幅広い一般マス層までSDGsの普及啓発を実施。

 

 

実績

全国版CSR私募債(日本万博・SDGs応援ファンド、SDGs推進ファンド)
  • 2017年12月~2019年1月の合計実績は、1月末時点で、約850社、約976億円の借入総額、寄付額は9,760万円。
  • 約1年で1億円近い寄付金を負担するものの、本件実施により私募債利用企業の新たな開拓に繋がっており、寄付金支払後も十分な収益性を有する持続可能な事業として成立。

 

りそな/埼玉りそなSDGsコンサルファンド
  • 取扱開始から4ヶ月で募集総額200億円に到達し、大幅な前倒しとなった。国内初のSDGsに関する無料コンサルティング付融資商品として取引先企業から支持を得ると同時に、貸出資金量の増加により銀行収益にも寄与。

 

③日本中小型株式ファンド「ニホンノミライ」
  • 2018年9月10日に販売を開始し、5日間で約1,400人、募集上限額の100億円に到達。10月に追加募集を行い、同月23日時点で追加募集総額に達し、総合計約201億円の販売実績に至った。

 

 

「21世紀金融行動原則」の7つの原則への対応とアピールポイント

原則(1)
  • 金融機関として社会課題解決のための商品開発を先駆けて行っており、以下の特徴を持つことから今後の金融商品のロールモデルとなり得る取組を提示。
    • 社会貢献事業でありながら、収益性が確保されている持続可能な仕組み
    • 社員10数名の中小企業等の借入人、マス個人等の投資家、(投資される)企業、NPO、公共団体、学生など、様々なステークホルダーが「自分事」として参画できる仕組み
    • 医療的ケア児がいる世帯やひとり親世帯の支援、全国の中学三年生への啓発など、「誰一人取り残さない」社会の実現へ取り組んでいる団体を支援する仕組み
    • 各商品やその他社会貢献活動についてはHPや統合報告書などで適切に情報開示

 

原則(2)
  • 本紙記載の3商品に共通する以下の金融の仕組みは、国際社会において広くロールモデルとなり得るもの。
  • 「『社会課題の解決に寄与したい』というマス個人や中小企業等の想いを利用者の資金負担なく実現させることで、新規顧客を集めプラットフォーマー(銀行)自身も収益を確保する持続可能な仕組み」。

 

原則(4)
  • 本件は、従来SDGsへの関わりが弱かった中小企業やマス個人も容易に参画できる仕組み。例えば「②りそな/埼玉りそなSDGsコンサルファンド」では、コンサルティングを無料とし、かつ多くの企業にとって関心の高いサプライチェーンに関するテーマとすることで、「コンサル=敷居が高い」というイメージを払拭。
  • その他、NPO、学生団体、外務省※など様々なステークホルダーを巻き込むことでSDGs啓発の裾野拡大に寄与。 ※外務省とは「SDGs推進ファンド」の全利用者への感謝状発行という新たな官民パートナーシップの連携を実施。

 

原則についての説明はこちら

 

選定理由
  • SDGsを個別の商品レベル(プロダクトアウト)だけではなく、組織全体として本格的に取り組んでいこうとする姿勢が強く見て取れる。
  • 特に、GCNJサプライチェーン分科会における成果物を利用し、大企業に比較してSDGsに対する認知度が低い中堅中小企業の経営課題を洗い出す国内初の無料コンサルティング付融資を推進する事で、持続可能な社会の形成に大きく貢献していくものと判断できる。
  • さらに昨今の「融資業務における基本的な取組姿勢」の表明、ESG投資に関する積極的な活動及びスチュワードシップレポート発行による説明責任等についての見える化を行っていることに対して、追加的に評価する。
  • 以上の理由に加え、我が国におけるさらなる同種の取組への期待を込めて、本事例を最優良取組事例に選定した。

 

 

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