活動内容

2021年度選定委員長賞(総合部門)ニッセイアセットマネジメント株式会社

「21世紀金融行動原則」に署名している金融機関は、7つの原則にのっとりさまざまな取組を展開しています。このような取組の裾野を広げ、先進的な取組の向上を図るため、2014年度から最優良取組事例を選定、環境大臣賞として表彰しています。また、2017年度より従来の大臣賞を「総合部門」とし、新たに「地域部門」を設置。大臣賞に準ずる優れた取組を選定し、21世紀金融行動原則運営委員長賞として表彰しています。

 

今回の「受賞機関インタビュー」では、この記事をご覧になっているPFA21の窓口担当者の皆様に本表彰事業をより身近に感じていただくことを趣旨として、応募時の苦労話や受賞後の機関内外の変化、事例のその後の展開や進化を具体的に紹介いただきます。

 

さまざまなステークホルダーと歩むSDGsの意識啓発と参加促進

取組の概要についてはこちら

最優良取組事例の2021年度の授賞式の模様はこちら

 

長谷川様(左)と藤井様(右)

聞き手:事務局
担当者:

Co-CIO ESG推進部長  藤井智朗様

ESG推進部 エキスパート 長谷川道子様

 

――今回の受賞事例選定について、その経緯などを教えてください。

 

藤井様:弊社は2020年に東京開催が予定されていた「PRI  in Person 2020」のリードスポンサーに選出されたことで、部門横断でプロジェクトチームを立ち上げました。その中で、社内の一体感を醸成するチームを作り、カンファレンスの成功はもちろんのこと、金融業界が目指す持続可能な社会の形成やSDGs達成に一層の力を尽くすべく、PRIのロンドン事務局との定期ミーティングや、社内でSDGsのクイズ大会を行ったり、世の中へのSDGs啓蒙のためのゲーム制作の企画を行ったりしてきました。

 

「PRI in Person 2020」は新型コロナウィルスの影響で1年延期の後、中止になってしまいましたが、2021年秋に開催された「PRI デジタルカンファレンス」でリードスポンサーを務め、約6,400名の市場関係者に参加いただき、大成功となりました。選定委員長賞受賞においては、「PRI in Person 2020」「PRI デジタルカンファレンス」に向けた取組も含め評価いただき大変光栄に思います。

 

――応募書類をまとめられた長谷川さんは受賞の知らせを受けていかがでしたか。

 

長谷川様:自身の思い入れの強いSDGsへの取組について応募し、初めて賞をいただくことができたので、大変嬉しかったです。「思い」を「形」にすべくこだわりをもって行動してきてよかったです。

 

――応募時に苦労したことなどがあればお聞かせください。

 

長谷川様:特に苦労した点はありませんが、これまでの取組をどのように整理してインパクトのある形でお伝えしていくか、チーム内でもよく議論しました。強いてあげるとすれば、当時、金沢工業大学やタカラトミー社とSDGs人生ゲーム『Beyond SDGs 人生ゲーム』の制作に関わっていたのですが、公表前であったため、応募のタイミングでは織り込むことが叶わず、もどかしい思いをしました。

 

――金融機関として、どのように『Beyond SDGs 人生ゲーム』に関わったのでしょうか?

 

藤井様:この人生ゲームは、全国の小中高等の教育機関に対して無償提供するものですが、金沢工業大学に3,000万円の寄付を行いました。ゲームの中では、ESG投資エリアを設け、2008年よりESG運用に取組んできた経験を活かし、マス目の内容を考えました。例えばマス目の中には、「完全自動運転の自動車が実現!! 投資家として$2,000もらう」、「出資していた代替肉のハンバーガー店が新規上場!」等があり、ゲームを通して、ESG投資にも興味をもってもらえるように工夫しました。このプロジェクトにも社内の有志30名程度が参加しています。

 

長谷川様:10月には、金融教育冊子「投資を学ぼう!」というデジタル冊子をWEBサイト上で無償提供しはじめました。人生ゲームと金融教科書の学習対比表も作成していますので、この冊子を読むとよりゲームも楽しんでもらえるのではと期待しています。

 

金融教育冊子「投資を学ぼう!」:https://www.nam.co.jp/sustainability/activity/

 

――こども向けのゲーム・冊子とのことですが、大人も勉強になりそうです。社内でたくさんの方が携わられた取組で受賞され、社内の反応はいかがでしたか?

 

長谷川様:「PRI in Person2020」を期に発足した「社内一体感醸成チーム」を中心とした取組が目に見える形で認められたと感じます。また、受賞は、社員のさらなるモチベーションにつながったと認識しています。

 

――最後に今後の取組について、意気込みをお願いします。

 

長谷川様:今年も、サステナビリティへの貢献に向けて様々な取組を行っており、今後さらに内容を充実させていきたいと考えています。今年度のPFA21最優良取組事例の募集にもちろん応募します。自分自身、深く関与してきた活動について、思いを込めて応募しますので、今度こそ環境大臣賞が受賞できたら大変嬉しいです。

 

――ありがとうございました!
 

(2022年10月オンラインにてインタビュー)