21世紀金融行動原則とは

はじめに

2011 年 3 月 11 日東日本を襲った史上最大級の地震と津波は、自然災害を前に人間がいかに無力
であるかを暴きだした。日常生活を支えてきた科学技術が、一転して人間社会に深刻な影響を与え
たことも大きな衝撃だった。“3.11”が明らかにした文明社会の基盤の脆弱さを目の当たりにして、
我々は皆持続可能性とは何か再考を迫られた。
翻って地球規模で考えると、気候変動や生物多様性の損失などが今後想像もできないほどの被害
を引き起こす懸念がある。また、途上国を中心に貧困や感染症のリスクなども拡がっており、人間
の安全保障に対する脅威は深刻化している。我々は震災からの復興とともに、地球規模の課題にも
果敢に取り組んでいかねばならない。
日本と世界が直面する課題を重ね合わせるとき、それらに立ち向かうチャレンジは次なる飛躍へ
のターニングポイントとなる。震災からの復興活動を通じてエネルギーの持続可能な利用や生態系
と調和した地域を再興できれば、21 世紀型の社会システムとして世界に発信できるモデルになり
得よう。ここに金融が社会から必要とされ信頼される存在であり続けるためのカギがある。我々は、
持続可能な社会の形成を推進する取組みに 21 世紀の金融の新しい役割を見出すことができる。